AFPD(8) AFPD(8) 名前 afpd - AppleTalk ファイリングプロトコルデーモン 書式 afpd [ -duptDTvI ] [ -f defaultvolumes ] [ -s systemvolumes ] [ -n nbp- name ] [ -c maxconnections ] [ -g guest ] [ -P pidfile ] [ -S port ] [ -L message ] [ -F config ] [ -U uams ] [ -m umask ] 説明 afpd は AppleTalk ファイリングプロトコル (AppleTalk Filing Protocol, AFP) のインターフェースを Unix ファイルシステムに提供する。このデーモン は、通常、ブート時に /etc/rc から起動される。ユーザーに提供されるボリュ ー ム の 一 覧 は 、 /etc/netatalk/AppleVolumes.system お よ び /etc/netatalk/AppleVolumes.default, ~/AppleVolumes, ~/.AppleVolumes の うちの 1 つから作成される。 AppleVolumes ファイルは、マウントするボリュームやファイル名拡張子の対応 付けを指定するために使われる。以下のようなフォーマットで、1 行に 1 つを 指定する: pathname [ volumename ] .extension [ type [ creator ] ] volumename が指定されない場合、 pathname の最後の ’/’ より後の部分が 使 わ れ る。ボリューム名として同じ名前を重複して使うことはできない。 type が指定されない場合、 ’????’ が使われる。 creator が指定されない場合 、 ’UNIX’ が使われる。拡張子 ’.’ は、タイプが設定されていない Unix ファイ ルに対して、デフォルトのクリエータとタイプを設定する。空行と ‘#’ で始ま る行は無視される。 オプション -d デーモンを fork せず、全ての AFP コマンドを標準出力に書き出すよ うに指定する。 -f defaultvolumes デフォルトで提供するボリュームの一覧を、 /etc/netatalk/AppleVol- umes.default ではなく defaultvolumes から読み込む。 -s systemvolumes 全 て の ユ ー ザ ー に 提 供 す る ボ リ ュ ー ム の 一 覧 を、 /etc/netatalk/AppleVolumes.system ではなく systemvolumes から 読 み込む。 -u ユーザーの AppleVolumes ファイルを最初に読み込む。このオプション により、ユーザーの AppleVolumes ファイルにあるボリューム名が、シ ステムの AppleVolumes ファイルにあるボリューム名よりも優先される 。デフォルトではシステムの AppleVolumes が最初に読まれる。このオ プションがファイル名拡張子の対応付けの優先順位には影響しない点に 注意すること: ユーザーの AppleVolumes ファイルが常に優先される。 -n nbpname NBP の登録に、ローカルゾーンのホスト名からドメイン部をとった最初 の部分ではなく、 nbpname を使うように指定する。 -c maxconnections afpd に許可する最大接続数を指定する。デフォルトは 5 である。 -g guest ゲストアカウントの名前を指定する。デフォルトは ‘‘nobody’’ である 。 -P pidfile afpd が自身のプロセス ID を格納するファイルを指定する。 -p クライアントがパスワードを保存しないようにさせる (afpd.conf にお ける -nosavepasswd と等価である)。 -t クライアントがパスワードを変更できるようにする (afpd.conf におけ る -setpasswd と等価である)。 -D トランスポートプロトコルとして DDP (AppleTalk) を使う (afpd.conf における -ddp と等価である)。 -T トランスポートプロトコルとして TCP/IP を使う (afpd.conf における -tcp と等価である)。 -S port AFPoverTCP を実行するときに登録するポートを指定する。デフォルト は 548 である (afpd.conf における -port と等価である)。 -L message クライアントに送られるログインメッセージを指定する (afpd.conf に おける -loginmsg と等価である)。 -F config 使 用 す る 設 定 フ ァ イ ル を 指 定 す る ( デ フ ォ ル トは /etc/netatalk/afpd.conf である)。 -U uams 認証プロセスで使用する UAM (訳註: User Authentication Method, ユ ーザ認証法) のコンマで区切られたリスト (afpd.conf における -uam- list と等価である)。 -I プラットフォーム固有のアイコンを使う (afpd.conf におけ る -icon と等価である)。 -m umask Netatalk でフォルダを作成する際に、この umask を使う。 -v バージョン情報を表示して、終了する。 認証 afpd は、現在のところ、 NoUserAuthent (ゲスト), Cleartxt passwrd, Ker- beros IV という 3 つのユーザー認証法 (UAM) を使うことができる。ユーザー が NoUserAuthent を使った場合、デフォルトのボリュームのみをマウントでき る。また、ゲストユーザーに許可されたファイルについてのみ読み書きが可 能 で あ る 。 -G オプションは NoUserAuthent を使用不可にする。 Cleartxt passwd や Kerberos IV が使われた場合、 afpd は ~/AppleVolumes にリス ト さ れている全てのボリュームをユーザーに提供する。ユーザーは通常読み書き できる全てのファイルの読み書きができる。 AFS を使う際に Cleartxt passwd は 推 奨されず、 Kerberos IV が推奨される。アメリカ国外用に、簡略化した UAM, AFS Kerberos が配布の中に含まれている。 警告 afpd のディレクトリ ID は、セッションの間を通して固定である。これは Mac エイリアスが必ずしも常に正しく動作しないことを意味する。 ア プリケーションが対応付けられているフォルダの名前が変更されると、その アプリケーションの APPL 対応付けは使用不能になる。これは、アプリケー シ ョ ンが作った文書をダブルクリックしても、そのアプリケーションが起動しな くなることを意味する。 APPL 対応付けは、次に Finder がアプリケーショ ン を参照したときに、 Mac によって再構築される。 afpd が Macintosh ファイル名を小文字化するように設定されている場合、大 文字と小文字の混ざった Unix ファイル名は使うことができない。 キャリッジリターン / ラインフィードの変換が有効にされている場合、 Unix のバイナリファイルを Macintosh にコピーするのは安全でない。 デバイス間でディレクトリを移動することはできない。 既 存のボリュームの親ボリュームをマウントした場合、既存のボリュームのデ スクトップデータベースは親ボリュームからは使えない。 APPL 対応 付 け や BNDL ビットセットを使ったアプリケーションのアイコンは、 Finder がアプリ ケーションを参照したときに親ボリューム内に作成される。 ユーザーが自分の ~/AppleVolumes を編集して自分のディレクトリを提供し な いようにした場合、ユーザーは Macintosh から自分の ~/AppleVolumes を編集 できなくなる。 ‘.’ で始まる Unix ファイルは、Mac からアクセスできない。 pathname が ~/AppleVolumes ファイルにない場合、そのボリュームはセレクタ に現れない。 Microsoft Word の TEXT 文書はキャリッジリターン / ラインフィードの変換 が行われない。なぜなら、MS Word は文書を書き込むときに TEXT ではない タ イ プを使い、その後でタイプを TEXT に変更するためである。ユーザーが自分 の ~/AppleVolumes を編集できるように、 afpd はファイルの行末文字が (NL, LF の) どちらであっても理解する。 31 文字より長い Unix ファイル名は、Macintosh からアクセスできない。 シグナル メ インの afpd プロセスに送られたシグナルは、子プロセスにも伝えられて、 全てに影響を与える。 SIGHUP afpd プロセスは "The server is going down for mainte- nance." というメッセージをクライアントに送り、5 分以内にシ ャットダウンする。新規の接続は許可されない。子の afpd にシ グナルが送られても、他の子プロセスには影響しない。だだしメ インプロセスは終了し、新規の接続はできない。 SIGUSR1 configure オプション --with-message-dir が指定された場合、 afpd プ ロ セスは debug オプションを設定し、メッセージを /var/tmp/afpd-debug-pid にリダイレクトする。このシグナルは 子 の afpd にのみ送るべきである。 警告: --with-message-dir オプションが指定されていない場合、このシグナルは afpd プロ セスを kill する。 SIGUSR2 afpd プロセスは msg ディレクトリで message.pid という名前 のファイルを探す。ファイルが見つかると、それに対応する AFP クライアントにファイルの内容をメッセージとして送る。メッセ ージが送られた後、ファイルは削除される。 ファイル /etc/netatalk/AppleVolumes.default マウントするデフォルトのボリュームの一覧 /etc/netatalk/AppleVolumes.system 全てのユーザーに提供するボリュームの一覧 ~/AppleVolumes 各ユーザーがマウントするボリュームの一覧 /etc/netatalk/msg/message.pid ユーザーに送られるメッセージ /var/tmp/afpd-debug-pid (SIGUSR1 で呼び出された場合の) デバッグ出力 バグ いくつかの AFP の仕様は、Macintosh で使用されていないので、実装されてい ない。 netatalk 1.4b2/asun 2.1.3 23 Feb 1999 AFPD(8)
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