rm -Iオプションの使い方を解説!初心者でも安心なLinuxコマンド操作
生徒
「Linuxでファイルをまとめて削除するときに、うっかり大事なものまで消しちゃいそうで不安です……」
先生
「その気持ちはよくわかります。そんなときに便利なのがrm -Iオプションです。」
生徒
「-iじゃなくて-I?どう違うんですか?」
先生
「いい質問ですね。-Iはたくさんのファイルを一気に削除するときだけ確認を出してくれる機能なんです。詳しく見ていきましょう!」
1. rmコマンドとは?
Linux(リナックス)でファイルやディレクトリ(フォルダ)を削除するときに使うコマンドがrmです。このコマンドは、Windowsでいう「ゴミ箱に入れる」とは違い、一度削除すると元に戻せないので注意が必要です。
特に複数のファイルをまとめて削除する場合は、間違いが起こりやすくなるので、慎重な操作が求められます。
2. -Iオプションとは?
-I(アイと読みます)は、rmコマンドのオプションのひとつで、複数のファイルやディレクトリを削除しようとしたときだけ、確認メッセージを表示してくれる便利な機能です。
通常の-iだと1個ずつ確認されるため、大量のファイルを削除する場合は操作が面倒になりがちです。-Iを使えば、削除が危険な規模のときだけ警告が出るので、安全性と効率を両立できます。
3. rm -Iの基本的な使い方
以下のように、複数のファイルを削除する際に-Iを付けて使います。
rm -I file1.txt file2.txt file3.txt
rm: remove 3 arguments?
このように、3つ以上のファイルを削除しようとすると、「削除してもいいですか?」という確認が表示されます。
yを入力すれば削除が実行され、nを入力すればキャンセルできます。
4. -iとの違いをおさえよう
初心者が混乱しやすいのが、-iとの違いです。以下のような違いがあります:
-i:削除するすべてのファイルごとに確認される-I:複数のファイルやディレクトリを削除するときだけ一度だけ確認される
例えば、10個のファイルを削除するとき:
rm -i *.txtだと、10回「本当に削除しますか?」と聞かれるrm -I *.txtだと、1回だけまとめて確認される
大量のファイルを扱うときは、-Iがとても便利です。
5. ディレクトリを削除する場合のrm -I
フォルダ(ディレクトリ)を削除する場合は、-r(再帰的削除)と組み合わせて使います。
rm -Ir myfolder
rm: remove 1 argument?
このように、フォルダを削除しようとするときも確認が表示されるので、安心して操作できます。
6. ワイルドカードとrm -Iの組み合わせ
アスタリスク(*)を使ったワイルドカード指定とも一緒に使えます。
たとえば、カレントディレクトリにあるすべてのログファイル(.log)を削除したいときは:
rm -I *.log
rm: remove 5 arguments?
このように表示され、「本当に削除しますか?」と一度だけ聞いてくれます。
7. ファイル数が少ない場合は確認されない
-Iの特徴として、削除するファイルが少ない(通常は3つ未満)場合は、確認が表示されません。
例:
rm -I file1.txt file2.txt
この場合、確認メッセージは表示されずに即削除されます。
少ないファイルでも毎回確認したいなら、-iを使いましょう。
8. aliasでrmをrm -Iにする設定
毎回-Iを入力するのが面倒な人は、alias(エイリアス)を使って、rmコマンドに-Iを自動で付けることができます。
alias rm='rm -I'
この設定をすると、次回からrmと入力するだけで-I付きで動作します。恒久的に設定したい場合は、~/.bashrcや~/.bash_profileに追記しましょう。
9. -Iでも油断しない!削除前のls確認が大事
rm -Iは安全な削除方法のひとつですが、やはり操作前には削除対象のファイルをlsコマンドで確認するクセをつけるとより安心です。
ls *.log
error.log access.log app.log
削除するファイルを確認した上でrm -Iを使えば、トラブルを未然に防げます。