dhcrelay(8) dhcrelay(8)
名前
dhcrelay - Dynamic Host Configuration Protocol (動的ホスト設定プロトコ
ル) 中継エージェント
書式
dhcrelay [ -p port ] [ -d ] [ -q ] [ -i if0 [ ... -i ifN ] ] server0 [
...serverN ]
説明
Internet Software Consortium DHCP 中継エージェント dhcrelay は、 DHCP
サーバが直接には接続されていないサブネットからの DHCP 要求や BOOTP 要求
を、他のサブネットにある 1 つまたは複数の DHCP サーバに中継する手段を提
供します。
動作
この DHCP 中継エージェントは、 -i フラグで 1 つまたは複数のインターフェ
ー スが指定された場合を除き、ホストに接続されたすべてのインターフェース
で DHCP 要求を待ち受けます。
要求を受信すると、dhcrelay はその要求を、コマンドラインで指 定 さ れ た
DHCP サーバのリストへ転送します。そこから返答を受けとると、その返答はも
ともとの要求が来たネットワークにブロードキャストまたはユニキャストさ れ
ます。
dhcrelay が待機する (1 つまたは複数の) インターフェースを指定することも
できます。これを用いれば、dhcrelay の接続先のネットワークが、あるインタ
ー フェース経由では DHCP サーバのいないもの、また別のインターフェース経
由では DHCP サーバがいるもの、のようになっている場合に、サーバがいる 側
の ネットワークからの要求をそのサーバに転送するようなことはしないように
できます。これは完全な解決法ではありませんが。
コマンドライン
dhcrelay が待機するよう設定したいネットワークインターフェースの名前は、
コ マンドラインの -i オプションを用いて指定できます。コマンドラインでひ
とつもインターフェース名が指定されないと、 dhcrelay はすべてのネット ワ
ー クインターフェースを用います。ただしブロードキャストできないインター
フェースは可能な場合は除き、それから各インターフェースを設定します。
dhcrelay を標準のポート (ポート 67) 以外で待機させたい場合は -p フラ グ
で指定できます。この後には dhcrelay を待機させる udp のポート番号を書き
ます。これはデバッグの用途に特に便利です。 -p フラグが指定されると、 こ
の中継エージェントは指定した番号よりも 1 つ大きなポート番号を用いてクラ
イアントに返事を送ります。つまり -p 67 を指定した場合は、dhcrelay は ポ
ー ト 67 を聴き、ポート 67 に返事を送ります。サーバへの中継は、 -p フラ
グで指定したのと同じポート番号に送信されます。
dhcrelay は通常インターフェースを設定するまではフォアグラウンドで動作し
、 これが終了するとバックグラウンドに移動します。 dhcrelay を常にフォア
グラウンドで動作させるには、 -d フラグを指定します。これは dhcrelay を
デバッガの下で動作させたり、 System V システムの inittab 以外から動作さ
せる場合に便利です。
dhcrelay は、起動時にネットワーク設定を表示します。これはシステムの起動
ス クリプトなどでは邪魔かもしれません。この動作を無効にするには -q フラ
グを指定します。
DHCP 要求や BOOTP 要求の転送先となる DHCP サーバの名前は、少なくとも 1
つ以上コマンドラインで指定しなければなりません。
関連項目
dhclient(8), dhcpd(8), RFC2132, RFC2131.
著者
dhcpd(8) は Ted Lemon
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