PROCINFO(8) Linux System Manual PROCINFO(8)
名前
procinfo - システムの状態を /proc から集め、表示する
書式
procinfo [ -fsmadiDSbrChv ] [ -nN ] [ -Ffile ]
説明
procinfo はシステムに関するデータを /proc ディレクトリから集め、格好良
く整形して標準出力デバイスに出力する。
各欄の意味は以下の通り:
Memory:
free(1) のマニュアル(なるべくなら、proc 版の free (1.x の 頃 に
Linux を始めた人でなければ、手元にある free は proc 版のはずであ
る))を参照のこと。
Bootup:
システムが起動された時刻。
Load average:
実行しているジョブの平均個数、実行可能なプロセスの数とプロセスの
総 数 ( カーネルが十分に新しい場合)、最後に実行されたプロセスの
PID (同)。
user: ユーザ空間でのジョブ実行に費やした時間の合計。
nice: nice されたジョブの、ユーザ空間での実行に費やした時間の合計。
system:
カーネル空間での実行に費やした時間の合計。 注意: 割り込み処理 に
要 し た 時 間 は 、 カ ーネルではカウントされない (これに関して
procinfo は何もできない)。
idle: 何の処理もせずに費やした時間の合計。
uptime:
システムが起動されてからの時間。上記 4 項目の合計は、ちょうど こ
の値にはならな いだろう。
page in:
デ ィスクからメモリへページインされたディスクブロックの数。(1 ブ
ロックは、ほと んどの場合 1 キロバイトである)。
page out:
上記 page in の逆(メモリからディスクへページアウトされたディスク
ブロックの数) 。
swap in:
スワップ空間からページインされたメモリページの数。
swap out:
スワップ空間へページアウトされたメモリページの数。
context:
システム起動以降の、コンテクスト・スイッチの総数。
disk 1-4:
ハ ードディスクへのアクセス回数。カーネル 1.0.x/1.1.x では、よそ
で入手できる diskstat パッチをカーネルに当てないと動作しない。全
て のハードディスクが同じタイプ (例えば、全て IDE、全て SCSI) で
ある場合には、驚くべき結果を返すかもしれない。 [これが最近のカー
ネルでもまだ当てはまることなのか確かではないが、わたしは異なるタ
イプのハードディスクが混在するシステムを持っていないので確認でき
ない。]
Interrupts:
こ の 項 目は、カーネルがバージョン 1.0.5 より古い場合には全ての
IRQ チャネルを合 わせた 1 つの数字、カーネルがバージョ ン 1.0.5
以 降 の場合には IRQ チャネルごとに 2 列の数字、のいずれかである
。Intel アーキテクチャには 16 の異なる IRQ チャネルがあり、そ れ
らが通常意味するところは以下の通りである:
0 タイマーチャネル 0
1 キーボード
2 コントローラー 9 (IRQ 8-15 を制御する) へのカスケード
3 シリアルポート 2
4 シリアルポート 1
5 パラレルポート 2
6 フロッピーディスクコントローラー
7 パラレルポート 1
8 リアルタイムクロック
9 IRQ2 へリダイレクトされている
10 --
11 --
12 --
13 数値演算コプロセッサ
14 ハードディスクコントローラー
15 --
ハードウェアの設定次第では、上記でパラレルポート、シリアルポート
、空欄(--)とした IRQ チャネルの意味が変更されているかもしれな い
の で注意すること。これがあ なたのコンピュータに当てはまるなら、
たぶんあなたはそれを承知しているだろう。もしまだ分かっていないな
ら、カーネルを少なくとも Linux 1.1.43 以上にアップグレードして、
何がどの IRQ を使っているか procinfo に教えてもらおう。
Modules:
インストールされているモジュール(ローダブルデバイスドライバー)と
、 キロバイト単位で表したそれらのサイズ( -m または -a オプション
を用いた場合のみ)。使用回数が 0 より多いモジュールは、アスタリス
クで示される。
Character and Block Devices:
利 用可能な全てのデバイスと、それらのメジャーデバイス番号( -m ま
たは -a オプションを用いた場合のみ)。
File Systems:
利用可能な全てのファイルシステム( -m または -a オプションを用 い
た 場合のみ)。(proc ファイルシステムのように) デバイスの実体を必
要としないファイルシステムは、角括弧 [] の中に示される。
オプション
-f procinfo を継続的に全画面表示で実行する。
-nN 表示更新の間に N 秒間停止する。このオプションは -f オプション の
動作を含む。N には小数点が入ってもよい。デフォルトの停止時間は 5
秒である。root が停止時間 0 秒で実行すると、プログラムは取りうる
最高の優先度で実行される。
-m CPU とメモリの統計情報の代わりに、モジュールとデバイスドライバー
に関する情報を表示する。
-a procinfo が取得可能な、全ての情報を表示する。
-d メモリ、CPU 時間、ページング、スワップ、ディスク、コンテクスト、
割 り込みの各統計値について、合計ではなく 1 秒ごとの値を表示する
。このオプションは -f オプションの動作を含む。
-D メモリの情報が合計で表示される以外は -d と同じ。
-S -d または -D と共に実行している場合、たとえ -n N が N を 1 秒 よ
り大きな値として指定されていても、常に 1 秒ごとの値を表示する。
-Ffile 出 力を file へリダイレクトする (通常は tty)。例えば、 procinfo
を仮想コンソールやターミナルでずっと動かしてお き た い 場 合 、
init(8) から以下のように起動すると便利である:
p8:23:respawn:/usr/bin/procinfo -biDn1 -F/dev/tty8
-b カーネルが、ディスク I/O に関して読み込みと書み込みの回数を個別
表示できる程度に新しければ、 -b フラグは procinfo に、I/O リクエ
ストの回数ではなくブロック数を表示させる (あぁ! どちらもキロバイ
トへ正確に変換することなんてできないじゃないか)。
-i 通常、IRQ 表示部は 0 でない IRQ チャネルのみを表示することで表示
領 域を節約している。このオプションで IRQ チャネルの完全な一覧を
得られるが、2.1.104 以降のカーネルを載せた Alpha や Intel 搭載の
コ ンピュータでは、 procinfo はもはや 80x24 の画面に出力を収める
ことができない。進歩の代償、なのだろう。
-r free(1) コマンドにあるような、「実際の」空きメモリ容量を表示する
行を追加する。
-h 簡単なヘルプメッセージを表示する。
-v バージョン情報を表示する。
対話的コマンド
procinfo を全画面表示で実行している場合、 n, d, D, S, i, m, a, r, b を
押すことでその動作を切り替えることができる。これらは対応するコマンド 行
オ プションと同じ効果がある。さらに、以下のキー入力も可能である: q はプ
ログラムを終了する。 s は m または a を押して切り替えた表示を、メイン画
面 に 戻す。 t は d または D を押して切り替えた表示を、合計表示に戻す。
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