REISERFSTUNE(8) REISERFSTUNE(8)
名前
reiserfstune - ReiserFS ファイルシステムのチューニングツール
書式
reiserfstune [ -f ] [ -j | --journal-device FILE ] [ --no-journal-
available ] [ --journal-new-device FILE ] [ --make-journal-standard ] [
-s | --journal-new-size N ] [ -o | --journal-new-offset N ] [ -t |
--max-transaction-size N ] [ -b | --add-badblocks file ] [ -B | --bad-
blocks file ] [ -u | --uuid UUID ] [ -l | --label LABEL ] device
説明
reiserfstune は ReiserFS を調整するために使われる。このプログラムは (ジ
ャーナルサイズと最大トランザクションサイズという) 2 つのジャーナルパ ラ
メ ータを変更可能で、ジャーナルの場所を指定された新しいブロックデバイス
に移動できる (以前の ReiserFS ジャーナルを使用しないままにすることも で
き る し 、 ユ ー ザーオプションにより破棄することもできる)。それに加え
、reiserfstune は不正ブロックのリストを ReiserFS に格納したり、UUID や
LABEL を設定できる。注意: これを書いている時点では、ジャーナルの再配置
は ReiserFS の特別リリース用に実装されており、 Linux 2.5 あたりまでは、
メ インストリームのカーネルに入れる予定はない。つまり現在持っているカー
ネルに特別なパッチを適用する必要がある。このパッチを適用しない場合、 カ
ー ネルは新しく修正されたファイルシステムのマウントを拒否する。なぜこれ
が動作しないかを説明してほしければ、$25 いただきたい。
このコードのもっとも重要な応用としては、ソリッドステートディスクにジ ャ
ーナルを置くことが考えられる。
device デ バイスに対応するスペシャルファイル (例えば、/dev/hdXX は IDE
ディスクパーティションで、 /dev/sdXX は SCSI ディスクパーティ シ
ョンである)。
オプション
-j | --journal-device FILE
FILE はファイルシステムが現在 (reiserfstune を実行する前に) ジャ
ーナルを置いているブロックデバイスのファイル名である。このオプシ
ョンは、メインデータデバイスとは別のデバイスに既にジャーナルが置
かれている場合に必要になる (--no-journal-available を指定すれ ば
、 使わないこともできる)。このオプションでジャーナルデバイスを指
定しない場合、 reiserfstune はジャーナルがメインデバイスにあると
仮定する。
--no-journal-available
現 在 の ジ ャーナルのブロックデバイスが既に使用不能な場合でも、
reiserfstune に処理を実行させる。このようなケースは、ディスク が
故障してジャーナルを削除し (その後に fsck をしている) といった場
合に起る。
--journal-new-device FILE
FILE はファイルシステムの新しいジャーナルを入れるブロックデバ イ
スのファイル名である。このオプションを指定しない場合、 reiserfs-
tune はジャーナルデバイスが以前と同じものであると仮定する。
-s | --journal-new-size N
N は新しいジャーナルのサイズパラメータである。ジャーナルが別のデ
バイスにある場合、ジャーナルデバイスのブロック数がデフォルトサイ
ズになる。ジャーナルがファイルシステムと同じデバイスにある場合、
mkreiserfs で作成されたジャーナルの総ブロック数がデフォルトにな
る。どちらの場合でも最小値は 513 である。
-o | --journal-new-offset N
N は、ジャーナルが別のデバイスにある場合のジャーナルの開始オフセ
ッ ト (バイト単位) である。デフォルトは 0 である。ジャーナルがフ
ァイルシステムと同じデバイスにある場合は何も影響しない。ほとんど
のユーザーには、この機能は必要ない。このオプションは、複数のファ
イルシステムのジャーナルを同じデバイス上に置きたいが、そのデバイ
スをパーティション分割したくない、または分割できないといった場合
に使える。
-t | --maximal-transaction-size N
N は新しいジャーナルのトランザクションサイズパラメータの最大値で
ある。デフォルト値と指定可能な最大値は 1024 ブロックである。ジャ
ーナルサイズの半分以下にすべきである。不正な値が指定された場合は
調整される。
-b | --add-badblocks file
file は、ファイルシステム上で不正とマークされる予定のブロックの
リストが書かれたファイルの名前である。このリストはファイルシステ
ムの不正ブロックのリストに追加される。
-B | --badblocks file
file は、ファイルシステム上で不正とマークされる予定のブロックの
リストが書かれたファイルの名前である。ファイルシステム上の不正ブ
ロックのリストは、 file で指定されたリストがファイルシステムに追
加される前に削除される。
-f | --force
通常 reiserfstune は、ジャーナルの再配置コードより以前に作成され
たファイルシステムのジャーナルの変更はしない。これはジャーナルを
変更すると、 (特別なオプション --make-journal-standard を使わ ず
に) 以前のカーネルに戻すことが出来なくなるためである。以前のカー
ネルでは今ある機能が存在せず、ファイルシステムが使うことができな
くなる。このオプションは強制的にジャーナルの変更を行う。このオプ
ションを 2 つ以上指定すると、確認を行わないようにすることがで き
る。
--make-journal-standard
上で述べたように、ファイルシステムに標準的なジャーナルがない場合
、ジャーナルの再配置コードがないカーネルではマウントできない。こ
のような問題を解決することもできるが、標準ジャーナルのメインデバ
イスの予約領域が 8193 ブロックがなければいけないという唯一の条件
がある (標準ジャーナルを非標準ジャーナルに変換する場合などに必要
である)。ジャーナルを以前のものに再配置し直す場合は、単にこの オ
プションを指定すれば良い。メインデバイスに既にジャーナルが存在す
る場合、再配置はしない。
-u | --uuid UUID
ファイルシステムの universally unique identifier (UUID) (汎シ ス
テム的に他とは重ならない識別子) を UUID に設定する。 (uuidgen(8)
を参照)。 UUID のフォーマットはハイフンで区切った 16 進数の文 字
列であり、 "c1b9d5a2-f162-11cf-9ece-0020afc76f16" のようなフォー
マットである。
-l | --label LABEL
ファイルシステムのボリュームラベルを設定する。 LABEL は最 大 16
文 字である。 17 文字以上の場合、mkreiserfs は文字列を切り詰める
。
REISERFSTUNE を使用する可能性のあるシナリオ:
1. ReiserFS が /dev/hda1 にあり、デバイス /dev/journal にジャーナルを置
いて動作させたい場合。
特別な「ジャーナル再配置のサポート」パッチを適用した
カーネルでブートし、
reiserfstune /dev/hda1 --journal-new-device /dev/journal -f
mount /dev/hda1
として使用すること。
トランザクションサイズの最大値を 512 ブロックに変更する場合は、
以下のようにすること。
reiserfstune -t 512 /dev/hda1
再配置可能ジャーナルをサポートしていない別のカーネルで
ファイルシステムを使おうとする場合は、
umount /dev/hda1
reiserfstune /dev/hda1 -j /dev/journal \
--journal-new-device /dev/hda1 --make-journal-standard
mount /dev/hda1
として使用すること。
2. /dev/hda1 を ReiserFS にして、別のジャーナルに切り替えたい場合
(ファイルシステムがあるデバイスにジャーナルを置くことも含む)。
特別な「ジャーナル再配置のサポート」パッチを適用した
カーネルでブートし、
mkreiserfs /dev/hda1
を行う。
ソリッドステートディスクを使う
(SCSI ディスクと見なされるので、多分 /dev/sda などになる)。
reiserfstune --journal-new-device /dev/sda1 -f /dev/hda1
早朝 3 時に SCSI デバイスが死んで、
IDE デバイスが余っている場合は、
reiserfsck --no-journal-available /dev/hda1
または
reiserfsck --rebuild-tree --no-journal-available /dev/hda1
reiserfstune --no-journal-available \
--journal-new-device /dev/hda1 /dev/hda1
を実行して、パッチを適用したカーネルで /dev/hda1 を使用する。
著者
こ のバージョンの reiserfstune は、 Vladimir Demidov
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