カテゴリ: Linuxコマンド集 更新日: 2025/10/11

mv -iオプションの使い方|上書き前に確認する安全なファイル移動方法

mv -iオプション|上書き前に確認する安全な移動方法
mv -iオプション|上書き前に確認する安全な移動方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Linuxのmvコマンドでファイルを移動したら、上書きされて大事なファイルが消えちゃいました…」

先生

「それは大変だったね。でも、-iオプションを使えば、上書きする前に確認できるようになるよ。」

生徒

「それなら安心ですね!具体的にどうやって使うんですか?」

先生

「それじゃあ、mv -iオプションの使い方をわかりやすく解説していこう!」

1. mvコマンドとは?

1. mvコマンドとは?
1. mvコマンドとは?

mvコマンドは、Linuxでファイルやディレクトリを移動(または名前変更)するために使う基本的なコマンドです。例えば、「Aという場所にあるファイルをBという場所に移す」といった操作ができます。また、ファイルの移動と同時に名前の変更もできるのが特徴です。

2. -iオプションとは?

2. -iオプションとは?
2. -iオプションとは?

-iオプションは「interactive(対話的)」の略で、上書きされるかもしれないときに、ユーザーに確認してから実行するという安全機能です。

通常、mvコマンドで同じ名前のファイルが移動先にあると、何の確認もなく上書きされてしまいます。でも-iを付けると、以下のように「上書きしてもいいですか?」と聞いてくれます。

3. mv -iの基本的な使い方

3. mv -iの基本的な使い方
3. mv -iの基本的な使い方

例えば、同じディレクトリに同名ファイルがある場合に使ってみましょう。


mv -i sample.txt backup/sample.txt
mv: overwrite 'backup/sample.txt'?

このとき「y」を押せば上書きされ、「n」を押せば中止されます。うっかり消してしまう事故を防げる便利なオプションですね。

4. 実際に試してみよう:ファイルがある場合とない場合の違い

4. 実際に試してみよう:ファイルがある場合とない場合の違い
4. 実際に試してみよう:ファイルがある場合とない場合の違い

まず、同じ名前のファイルがない場合は、確認なくそのまま移動されます。


mv -i report.txt documents/report.txt

移動先にreport.txtが存在しなければ、確認は出ずに普通に移動されます。

一方で、ファイルが既に存在する場合は以下のようになります。


mv -i report.txt documents/report.txt
mv: overwrite 'documents/report.txt'?

このように、上書き前に確認があるため、ミスを防ぐことができます。

5. rmコマンドとの違いに注意!

5. rmコマンドとの違いに注意!
5. rmコマンドとの違いに注意!

mvは「移動」や「名前変更」のコマンドですが、rmは「削除」です。間違えてrmを使ってしまうとファイルは完全に削除され、戻せません。

mvコマンドなら間違えてもまだファイルは残っており、しかも-iを使えば上書きの確認もできます。

6. -iオプションを常に有効にする方法(エイリアスの活用)

6. -iオプションを常に有効にする方法(エイリアスの活用)
6. -iオプションを常に有効にする方法(エイリアスの活用)

毎回mv -iと打つのが面倒な場合、エイリアスという設定を使うことで、mvと打っただけでmv -iが自動で実行されるようにできます。


alias mv='mv -i'

この設定を~/.bashrc~/.bash_profileに書いておけば、ログイン時に自動で反映されるようになります。

7. 他のオプションとの組み合わせ例

7. 他のオプションとの組み合わせ例
7. 他のオプションとの組み合わせ例

mvには他にも便利なオプションがあります。以下は代表的な組み合わせ例です。

  • -v(verbose):どのファイルが移動されたかを表示
  • -n(no-clobber):既存ファイルがある場合は上書きしない

例:-i-vを一緒に使って、確認しながら処理の内容も表示する


mv -iv report.txt backup/
mv: overwrite 'backup/report.txt'? y
'report.txt' -> 'backup/report.txt'

8. mv -iとmv -nの違い

8. mv -iとmv -nの違い
8. mv -iとmv -nの違い

-iと似た機能に-nがあります。-n確認もせずに上書きしない、つまり「何もしない」という動きになります。


mv -n report.txt backup/report.txt

この場合、移動先に同じ名前のファイルがあれば、mvはそのまま無視して何も実行しません。自動スクリプトなどで誤って上書きしたくないときに便利です。

関連記事:
カテゴリの一覧へ
新着記事
touch --no-createオプションの使い方を完全ガイド!初心者でもわかるファイルの新規作成防止法
basenameのSUFFIX指定で拡張子を除いてファイル名を取得する方法を解説!初心者向けLinuxコマンド講座
mv -tオプションの使い方|移動先ディレクトリを先に指定する便利な方法
lsコマンドの-rオプション|逆順(降順)でファイルを並べる方法を初心者向けに解説!
人気記事
No.1
Java&Spring記事人気No1
cdコマンドとは?Linuxでディレクトリを移動する基本を初心者向けに解説
No.2
Java&Spring記事人気No2
lsコマンドの-lオプションでファイルの詳細情報を一覧表示しよう!初心者でもわかる使い方と意味を徹底解説
No.3
Java&Spring記事人気No3
rm -Rオプションとは?初心者でもわかる再帰的にディレクトリを削除する方法
No.4
Java&Spring記事人気No4
Linuxコマンドpwd --help解説|オプション一覧を表示して使い方を確認する方法