先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「mvコマンドでファイルを移動したけど、本当にちゃんと移動されたのか分からなくて…」

先生

「そんな時は-vオプションを使うと、移動されたファイル名を表示してくれるから安心だよ。」

生徒

「それなら間違いがないか確認できて便利ですね！やり方を教えてください！」

先生

「それでは、mv -vオプションの基本的な使い方から見ていこう！」

1. mvコマンドとは？

Linuxのmvコマンドは、ファイルやディレクトリを移動したり、名前を変更したりするときに使う、非常に基本的なコマンドです。たとえば、ファイルを別のフォルダに移すときや、名前を付け直したいときに利用されます。

ただし、mvコマンドは標準では何も表示しないため、処理が本当に行われたのか不安になることもあります。

2. -vオプションとは？

-vオプションは「verbose（バーブーズ）」の略で、「詳細な情報を表示する」という意味を持ちます。mvコマンドに-vをつけると、どのファイルがどこに移動されたのかを1つずつ表示してくれます。

コマンドの実行結果が目に見えることで、作業の確認やミスの防止にとても役立ちます。

実際に-vオプションを使ってファイルを移動してみましょう。


mv -v memo.txt archive/memo.txt
'memo.txt' -> 'archive/memo.txt'

このように、どのファイルがどこに移動されたのかが表示されるので、とても分かりやすくなります。

mv -vは、複数のファイルを一度に移動する場合にも役立ちます。移動されたファイルが1つ1つ表示されるので、作業内容を後から確認するのに便利です。


mv -v *.txt backup/
'notes1.txt' -> 'backup/notes1.txt'
'notes2.txt' -> 'backup/notes2.txt'
'notes3.txt' -> 'backup/notes3.txt'

このように、ワイルドカード（*）を使って複数ファイルを移動するときも、-vオプションがあると一目で分かります。

もちろん使えます。mv -vは、ファイルだけでなくディレクトリ（フォルダ）を移動する際にも有効です。


mv -v project/ archive/project/
'project/' -> 'archive/project/'

このように、フォルダの移動も視覚的に確認できるため、操作ミスを減らすのに役立ちます。

-vは、他のオプションと組み合わせて使うこともできます。たとえば：

たとえば-ivとすれば、移動前に確認しつつ、処理された内容も表示できます。


mv -iv data.csv backup/data.csv
mv: overwrite 'backup/data.csv'? y
'data.csv' -> 'backup/data.csv'

このように、-vと組み合わせることで、安心してmvコマンドを使うことができます。

mv -vは、シェルスクリプトや自動処理を行う場合にも非常に役立ちます。ファイルが正しく処理されたかログを取りたいときなど、後から結果を確認しやすくなるのです。


mv -v *.log logs/ >> move.log

このようにすれば、move.logというファイルに移動された内容が記録され、後からチェックできます。

毎回-vを入力するのが面倒な人は、エイリアスを使ってmvに自動で-vをつけることもできます。


alias mv='mv -v'

この設定を~/.bashrcや~/.bash_profileに記述しておけば、次回から常に-v付きでmvコマンドが実行されます。