カテゴリ: Linuxコマンド集 更新日: 2025/10/26

Linuxコマンドpwd --version解説|バージョン情報を表示して環境を確認する方法

pwd --versionオプション|バージョン情報を表示して環境を確認する
pwd --versionオプション|バージョン情報を表示して環境を確認する

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、Linuxでpwdコマンドを使っているんですが、環境によって動作が違うことってあるんですか?」

先生

「ありますよ。Linuxのディストリビューションやインストールされているコアユーティリティのバージョンによって、細かい動作が違うことがあります。そのときに便利なのがpwd --versionです。」

生徒

「へぇ、そんなことまで確認できるんですね!どうやって使うんですか?」

先生

「実際にコマンドを実行すると、pwdコマンドがどのバージョンのGNU coreutilsに含まれているかが表示されます。では一緒に見てみましょう!」

1. pwdコマンドとは?

1. pwdコマンドとは?
1. pwdコマンドとは?

pwdは「print working directory」の略で、自分が今いるディレクトリ(カレントディレクトリ)のフルパスを表示するLinuxの基本コマンドです。Linux初心者にとっては、まず最初に覚えるべき代表的なコマンドのひとつです。例えば、Windowsでいうところの「エクスプローラーのアドレスバー」に表示されるパスと同じ役割を持っています。


pwd
/home/user/Documents

このように、実行すると現在の作業場所がフルパスで表示されます。

2. --versionオプションとは?

2. --versionオプションとは?
2. --versionオプションとは?

--versionオプションは、コマンドがどのバージョンなのかを確認するためのオプションです。Linuxの多くのコマンドに共通して備わっており、そのコマンドがどのバージョンのツールに含まれているのかを表示してくれます。これにより、自分の環境が古いのか新しいのかを把握できます。

例えばpwd --versionを実行すると、次のような結果が出ます。


pwd --version
pwd (GNU coreutils) 8.32
Copyright (C) 2020 Free Software Foundation, Inc.
License GPLv3+: GNU GPL version 3 or later <https://gnu.org/licenses/gpl.html>
This is free software: you are free to change and redistribute it.
There is NO WARRANTY, to the extent permitted by law.

このように、バージョン番号と一緒にライセンス情報や配布元が表示されます。

3. なぜバージョンを確認するのか?

3. なぜバージョンを確認するのか?
3. なぜバージョンを確認するのか?

Linux初心者のうちは「バージョンなんて気にしなくてもいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、実際にはバージョンを確認することはとても重要です。

  • 同じコマンドでもバージョンが違うと挙動が変わる場合がある
  • 新しいバージョンではバグが修正されていることがある
  • サーバーや他の人と作業をするときに、バージョンを合わせる必要があることがある

特にシステム管理や開発の現場では、環境を正確に把握することが大切です。pwd --versionは、その一歩として役立ちます。

4. GNU coreutilsとpwdの関係

4. GNU coreutilsとpwdの関係
4. GNU coreutilsとpwdの関係

pwdコマンドは、多くの場合GNU coreutilsという基本ツール集に含まれています。coreutilsにはlscpmvなど、Linuxでよく使う基本コマンドが多数含まれています。つまり、pwdのバージョンを確認すると、coreutils全体のバージョンを知ることができるのです。

例えば、coreutilsのバージョンが8.32なら、pwdだけでなく他の基本コマンドも同じバージョンに属しています。

5. 実際の利用シーン

5. 実際の利用シーン
5. 実際の利用シーン

pwd --versionが役立つのは、次のようなシーンです。

  • システム管理者がサーバーの環境を確認するとき
  • 教材やドキュメントに「このコマンドはcoreutils 8.30以降で動作します」と書かれていたとき
  • バグ報告やトラブルシューティングで「どのバージョンを使っているか」を伝える必要があるとき

このように、バージョン確認は単なる知識ではなく、実務や学習の場で役立つ実用的な情報です。

6. バージョン確認を習慣にしよう

6. バージョン確認を習慣にしよう
6. バージョン確認を習慣にしよう

Linux学習の初期段階では、あまりバージョンに意識が向かないかもしれません。しかし、少し慣れてきたら「このコマンドはどのバージョンなんだろう?」と考えて--versionを実行する習慣をつけましょう。

特にシンボリックリンクやオプションの挙動が微妙に異なることがあるため、バージョンを把握しておくと混乱を防げます。

pwdコマンドだけでなく、ls --versioncp --versionなど、他のコマンドにも同じように使えるので、Linux全般の学習にも応用できます。

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