カテゴリ: Linuxコマンド集 更新日: 2025/11/04

cp -fオプションの使い方|コピー先を強制的に上書きする方法を初心者向けに解説!

cp -fオプション|コピー先を強制的に上書きする方法
cp -fオプション|コピー先を強制的に上書きする方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Linuxでファイルをコピーしようとしたら『上書きしますか?』って聞かれました。自動で上書きする方法ってありますか?」

先生

「ありますよ。そのときは-fオプションを使えば、強制的に上書きできます。」

生徒

「強制ってちょっと怖いんですが、どういう意味ですか?」

先生

「怖がらなくて大丈夫です。cp -fは、コピー先に同じ名前のファイルがあった場合に、確認なしで上書きするという意味です。上書きしたくない場合は注意が必要ですね。」

1. cpコマンドとは?

1. cpコマンドとは?
1. cpコマンドとは?

Linuxのcpコマンドは、ファイルやフォルダ(ディレクトリ)をコピーするために使います。「コピー」とは、同じ内容のファイルを別の場所に複製することです。

たとえば、「document.txt」というファイルを「backup」フォルダにコピーするには、以下のように入力します。


cp document.txt backup/

このコマンドは、backupフォルダの中に、document.txtという同じ名前のファイルを作るという意味です。

2. 上書きの確認メッセージとは?

2. 上書きの確認メッセージとは?
2. 上書きの確認メッセージとは?

もしコピー先にすでに同じ名前のファイルがあると、Linuxは通常「上書きしてもよいですか?」と確認してきます。

たとえば以下のような状況です。


cp document.txt backup/
cp: overwrite 'backup/document.txt'?

このとき、キーボードで「y」と入力してEnterを押せば上書きされ、「n」と入力すればキャンセルされます。

ただし、毎回この確認が出るのは面倒なときもあります。そんなときに役立つのが-fオプションです。

3. cp -fの基本的な使い方

3. cp -fの基本的な使い方
3. cp -fの基本的な使い方

-fオプションをつけると、上書きの確認が出ずに強制的にコピー先のファイルを上書きします。

以下はその例です。


cp -f document.txt backup/

このように入力すると、すでにbackup/フォルダに同じ名前のdocument.txtがあっても、何も聞かれずに上書きされます。

4. cp -fを使うときの注意点

4. cp -fを使うときの注意点
4. cp -fを使うときの注意点

-fの「f」は「force(フォース=強制)」の意味です。そのため上書きされたファイルの内容は元に戻せません

一度上書きしてしまうと、コピー前のファイルは消えてしまいます。大切なファイルを上書きしないように、慎重に使いましょう。

もし「上書きしてもいいか毎回確認したい」と思うなら、-iオプション(インタラクティブ)を使うとよいです。

5. -fと-iオプションの違い

5. -fと-iオプションの違い
5. -fと-iオプションの違い

-f-iは、正反対の動作をします。

  • -f(force):確認なしで上書きする
  • -i(interactive):上書き前に確認する

たとえば、-iを使った場合は次のようになります。


cp -i document.txt backup/
cp: overwrite 'backup/document.txt'?

このように、上書きするかどうかを聞いてくれるので、うっかりミスを防ぎたい人におすすめです。

6. cp -fの実行結果を確認してみよう

6. cp -fの実行結果を確認してみよう
6. cp -fの実行結果を確認してみよう

実際にファイルをコピーして、上書きされるかどうかを確認してみましょう。

まずは中身の違う2つのファイルを作ってみます。


echo "元の内容" > backup/document.txt
echo "新しい内容" > document.txt

それからコピーします。


cp -f document.txt backup/

では、backup/document.txtの中身を確認してみましょう。


cat backup/document.txt
新しい内容

このように、新しい内容で上書きされたことがわかります。

7. よくある使い方の組み合わせ

7. よくある使い方の組み合わせ
7. よくある使い方の組み合わせ

cp -fは、他のオプションと組み合わせて使うこともできます。

  • -r:フォルダごとコピーしたいとき
  • -v:コピーしているファイル名を表示したいとき

たとえば、フォルダごと上書きコピーしつつ、コピーされたファイルを表示したいなら以下のようにします。


cp -rfv photos/ backup/
'photos/dog.jpg' -> 'backup/dog.jpg'
'photos/cat.jpg' -> 'backup/cat.jpg'

-fを使うことで、古いファイルを新しいファイルでスムーズに上書きコピーできます。

8. cp -fを使うときの安全対策

8. cp -fを使うときの安全対策
8. cp -fを使うときの安全対策

-fは便利な一方で、上書きミスが起きやすいので注意が必要です。

  • 大事なファイルは先にcpmvでバックアップを取る
  • 本当に上書きしていいか、lsコマンドなどで事前に確認する
  • 怖いときは-iと併用してもOK(-fが優先されるので順番に注意)

失敗を防ぐには、事前の確認と習慣が大切です。

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